肩こりを伴う偏頭痛への対処法

偏頭痛と肩こりは関係の深い症状です。

どちらも現代人には多く、残念ながら一般的とすら言えます。

それでいながら、完全に対処法が解明されていないのだから、
厄介なものです。

とは言え、すでにある程度までは原因も分かってきており、
治し方についても有効な方法が出てきています。

まず、偏頭痛の原因には血管の過剰な拡張や、
三叉神経の緊張を指摘する説が有力になっています。

特に後者に関しては、肩こりも引き起こすのは不思議ではありません。

こうして考えると、ある意味で肩こりは偏頭痛の前兆とも言えます。

また、症状が重くなると、吐き気を伴うような場合も出てきます。

具体的な対処法としては、
簡単にできるのはコーヒーや紅茶でカフェインを摂取することや、
首筋や頭を冷やすこと、
ツボを押すこと、
横になって休むことです。

この点については、当サイトでも繰り返しお伝えしてきましたが、
カフェインは過剰に取っても体によくありません。

1日に一杯から二杯が適量です。

なかなかゆっくり休むのは難しいかもしれませんが、
体のことを第一に考えるのであれば、
やはり横になって寝るのが一番ということになります。

「無理をして作業効率を落とすよりも
メリハリを付けて休んだほうが仕事もしやすい」
という話が多くの会社員にとって意味のない議論なのは分かります。

仕事との向き合い方としては正論ではあっても、
社内での評価を軸にした生き方をしていく上においては、
好き勝手に休めるわけがないためです。

そんなに自由に休めるぐらいなら、
そもそもストレスも減りますし、
偏頭痛や肩こりにも悩まされないかもしれません。

実際、肩や首周りはもちろん、全身の緊張状態をほぐすために
20分に一度ぐらいは軽く歩くとか、
ちょっとしたストレッチをする方がいいのですが、
デスクワークだと何時間も座ったままということもあるでしょう。

ある日、突然新入社員が立ち上がって、
静まり返ったオフィス内でストレッチをし始めたら
「ダメな新人が入ってきた」
とひんしゅくを買いかねません。

そもそも肩こりは体をほぐすことが必要ですし、
直接的に患部となっている方だけではありません。

腰や脚等も同じです。

そもそも血流や筋肉のストレス状態というのは、
体の一箇所のみで起こることではないためです。

そういった意味では、
健康管理をした方が仕事の効率が上がるのが事実でも、
それがマイナスの査定を生むのなら実行できないというのが
組織人の直面している問題でしょう。

せめて偏頭痛の症状が出ている時に、
頭を冷やして体調が悪いことを周囲にアピールし、
休ませてもらうことを正当化するぐらいが現実的かもしれません。

上記のような方法が、
すでに症状が起きている時の対処法として存在しますが、
肩こりを伴う偏頭痛の予防策としては、
普段からこまめに体をほぐしておくことや、
半身浴が挙げられます。

下半身を中心に温める半身浴がどのように関係しているかと言うと、
血の巡りを良くするには全身を温めるよりも効果的なのです。

人間の体は足先がもっとも冷えやすく、熱が巡りづらくなります。

そのため、心臓や頭に近い部位と一緒に温めると、
足は十分に温まらないうちに暑くなり、上がってしまいます。

半身浴や足湯で膝から下を温めておくと、
そこから熱が昇ってくるので全身に行き渡ります。

こうして循環が起こるわけです。

これは肩こりに特化した対策というわけではなく、
様々な健康対策につながるものです。

特に冬は血行が悪くなりやすい時期なので、
ちょっとした空き時間に足湯をするだけでも効果的です。

同様の理由で、普段から足先を冷やさない格好をしておくと、
それだけ全身の血流も良くなることになります。