黄疸の治療にはこんな方法があります

今回は黄疸の治療についてお話します。

と言っても、前提として原因別に方法は変わってきます。

中には何もせずに放置して問題ない場合もあれば、
末期がんの場合もあるので、
当然ながら対処法は変わってくるわけです。

では、それぞれの場合について見ていきましょう。

閉塞性黄疸の治療法

胆管が詰まって胆汁が流れなくなっている場合が、
この閉塞性のケースです。

この場合、手術や内視鏡によって治療を行い、
通りを回復させます。

元々の通り道を復元することによって、
原因を改善する方法です。

赤ちゃんの場合

新生児黄疸の場合には、赤血球が壊れている時と、
肝臓の機能が通常よりも低下している時があります。

前者の場合、元々の体質であったり、
赤血球以上や出血、血腫と呼ばれる血の塊等が
原因で起こります。

後者の場合は肝炎や感染症、酸素不足、胆道閉鎖症等があります。

と言っても、これは珍しいことではありません。

実は新生児の約8割が経験することなので、
大半の子供が通る道なのです。

通過儀礼というのは言いすぎですが、
将来的に体の弱さが付きまとうとか、
そういうことではありません。

通常は1ヶ月もせずに消えていきます。

新生児黄疸の場合、特に治療が必要ないことが大半です。

ただし、場合によっては光療法を行うことがあり、
ブルーライトとグリーンライトを照射します。

この際、保護のために赤ちゃんの目にはマスクをします。

これによって、血液中のビリルビンという物質の値を
適正水準に下げるのです。

ビリルビンは毒性のある物質なので、
時には光療法や交換輸血による
血の入れ替えをする場合があります。

がんの場合

すい臓がんや肝臓がんが原因で黄疸が出ている場合、
症状そのものを改善することを目的にするわけではなく、
転移の状態等も見ながら癌を改善するための治療を行います。

ただし、この場合には末期であることも多く、
根治を狙うのは最初からあきらめ、
その後の生活の質の向上、
たとえば痛みの緩和や自由に動ける期間の延長を目的にしたり、
延命を中心にした処置になることが一般的です。

これはすい臓がんや肝臓がんの場合には初期症状がなく、
発見される時には末期であることが多いためです。

黄疸が出ているとなると、
治療をしても完治させるのは難しいのが基本です。

他の癌でも、転移等によって黄疸が出る場合もあります。

この場合も同様に、
その癌自体の治療となりますので、方法は様々です。

原発巣の位置によっても変わってきます。

なお、最初に癌が発生した場所を原発巣と呼び、
それがどこかによって癌の性質が違ってきます。

同じ場所に転移していたとしても、
元々が乳がんの場合と肺がんの場合では
同じ状況ということにはならないのです。

このように、一言で黄疸の治療と言っても、
パターンによって様々な方法があります。

今回は主要なものを解説するにとどめましたが、
機会があれば他のケースについてもお話しましょう。