小手先の立ちくらみ対策が無意味という耳が痛い話

今日は少し嫌な話を。

立ちくらみの対策として様々な方法が紹介されていますが、
根本的な問題は体質です。

主に起立性低血圧や貧血、自律神経失調症、
場合によっては脳の病気等が原因とされているわけですが、
これらは短期的に簡単に改善しやすい問題ではありません。

たとえば、起立性低血圧なんて
10年以上ずっと悩まされている人も少なくありません。

小学校の頃、朝礼で校長先生の無意味で長い話で倒れ、
中学や高校の始業式や終業式で気分が悪くなり、
会社に入っても上司の話の最中に倒れ・・・

そんな人も少なくないのです。

これを1日や2日で治せるというのは、
あまりにも眉唾ものの話です。

自律神経失調症に至っては、
めまいや頭痛、耳鳴り、吐き気等、立ちくらみ以外にも
様々な問題で頭を悩ませる人が多いものです。

特に女性に多い疾患ですが、
薬で簡単に治療できるものでもなく、
生活習慣も改善していかなくてはなりません。

しかしながら、耳鳴りで眠れずに不眠になり、
さらにストレスも溜まるという悪循環も起きるので
簡単に健康的な毎日を送れるというものでもないのです。

夜に十分に眠れない日が続けば、
昼だってなかなか元気にはなりません。

日中にぼんやり過ごすと体も脳も疲れないので
また夜に眠りにつけないという堂々巡りも起こります。

こうなってくると、ストレスを減らすどころか、
神経過敏になったりうつ気味になる場合もあります。

以前にサプリメントの会社の人と話す機会がありましたが、
不眠や自律神経失調を自覚しているお客さんと話すときは
オペレーターもクレームに怯えるそうです。

話が長く、根掘り葉掘り聞いてくる上にため息や愚痴も多く、
対応が大変という話でした。

一方でリピート率が高い上に
長期に渡って購入してもらえるので、
会社としては商品の取り扱いをやめる気はなく、
末端の社員に苦労のしわ寄せが行っているということです。

こうなってくると
もはや立ちくらみの問題だけではなくなりますが、
そこまで悪化していない場合であっても、
自律神経失調症は簡単に解消できるものではないという
認識を持つことが必要でしょう。

劇的な改善が望めないとしても、気長に辛抱強く。

これは体を作り変えていく時には必須の考え方です。

ダイエットでも、太らないように対策を立てても
一時的に頑張っただけではリバウンドしてしまいます。

同様に立ちくらみの場合であっても、
瞬間的に大きな努力をするよりも、
継続していくことが重要です。

貧血や低血圧等を漢方で改善していく場合も、
時間がかかることは前提になります。

そもそも漢方は短期間ですぐに効果が出るかと言えば、
そういった性質のものは少ないのです。