体質性黄疸って何?医療関係者以外のためのやさしい解説

肌や目が黄色くなるのが体質性黄疸の症状です。

通常、こうした現象の原因というのは、
胆道に何かが詰まってしまった(癌等)、
肝細胞が機能していない、
赤血球が急激に破壊されたといったことで起こります。

しかし、こうした事情がないにも関わらず、
遺伝的要因によって引き起こされることがあり、
これが体質的黄疸というものです。

少し仕組みについてお話すると、
血液の中には赤血球が含まれていて、
そこにはヘモグロビンがあります。

そして、ヘモグロビンが酸素を運んでくれます。

これはよく聞く話ですね。

このヘモグロビンを分解するプロセスの中で、
ビリルビンという黄色い物質が作られます。

色を聞いてお察しの通り、
ビリルビンが黄疸の原因物質です。

通常は肝臓で処理されて胆道を通り、
便として排泄されます。

先ほど、胆道が詰まったり肝細胞が働かないと
黄疸になると言ったのはこのような理由です。

通常通りに体が機能しないことによって、
そのようなことが起こるのです。

ただし、体質性の場合には、
別に胆道や肝臓に問題があるわけではありません。

ビリルビンを排出しづらい傾向を
元々持っているだけなのです。

分類の仕方

これまで、発症年齢やビリルビンの量によって
分類を行われてきました。

前者の場合には、クリグラー・ナジャール症候群を皮切りに、
4つの段階に分けられます。

後者の場合には、間接型ビリルビン(細胞毒性が高い)と
直接型ビリルビン(水溶性)があります。

これらの分類は分かりづらいところでもあるので、
実際に診断を受けた際に性質を医師に確認した方がいいでしょう。

丸暗記しても意味がないので、
ここでは詳しく触れないでおきます。

治療や対処の仕方

多くの場合、体質性黄疸は治療を必要としません。

特に成人してから発症した場合は、
その傾向がより顕著になります。

ただし、過度の飲酒や疲労、ストレス等が
症状の進行をもたらすことがあるので、
この点は注意が必要です。

と言っても、現代社会においてストレスや疲労を避けるなんて
お題目に過ぎない気もしますが・・・

このような体質があることを頭に入れておくだけでも
何も知らないでいるよりは良いので、
該当する方は医師からの注意事項も覚えておきましょう。