中耳炎は熱や頭痛を伴う症状が出るものではない?

熱や頭痛は中耳炎の症状の1つではあるものの、
必ずしも生じるものではありません。

つまり、必須ではないのです。

これは頭痛も同様で、
場合によって確認できる場合と、そうでない場合があります。

そのため、熱がないから中耳炎ではないとか、
痛みを訴えないので違うといった判断はできません。

また、数日で目立った症状は収まり、
その後はゆるやかに回復していくことが一般的です。

長々と高熱状態が続いたりすることはレアですし、
それは併発している風邪等が原因である可能性もあります。

発熱は様々な病気の症状として現れるので、
原因を解明するのは必ずしも簡単ではありません。

もちろん、しっかり検査をすれば別ですが、
表面的な診断だけで確信を得られる場合ばかりではないのです。

当然、聞きかじりの知識だけで判断するのは危険です。

また、中耳炎は怖くない病気というイメージを
一部の家庭では持っているようです。

たしかに多くの子供が一度ならず経験する疾患ですので、
そこまで恐ろしいわけではありません。

しかし、対処が遅れて悪化すると耳の奥にたまった膿が
簡単に排出されなくなることもあります。

これは水分を失ってネバネバになっていくため、
簡単には外に出て行かなくなるためです。

何度も症状を繰り返す用になるケースもあります。

このようなことを考えると、
過剰に不安視する必要はないにしても、
再発の予防の意味も越えて正しく対処しておくことは必須です。

悪化して発熱を繰り返すとか、
難聴・耳閉感等の症状につながらないようにしておきましょう。

なお、耳閉感とは文字通り耳がふさがったような感覚です。

中耳炎は鼓膜の奥に膿がたまるので、
それが耳をふさいでしまいます。

そうすると、この耳閉感が出るとともに、
音の伝導が上手くいかずに難聴の症状も出ることになります。

場合によっては鼓膜を切開することにもなりかねないので、
そうなる前に膿を出してスッキリ直しておきたいところです。

そのためにも、熱が下がったからといって油断せず、
子供の場合は鼻を頻繁にかませるとか、
そういった配慮は続けてください。

また、お風呂に入る際は
耳にお湯やシャンプーが入らないようにしましょう。

子供の場合は、目を離すとなかなか言うことを聞いてくれないので、
それが治療に際しては大変なところではありません。

大人なら鼻をかむぐらいは簡単でも、
相手が子供だと途端に難易度が上がったりしますので。

それでも避けることのできない問題ですので、
熱や頭痛があるときはもちろん、
その後もしっかり中耳炎が治るまでは注意して見てあげてください。