中耳炎で薬を出さない医師は危険なのか?

以前に頂いた質問から。

「中耳炎で病院に行ったら、薬を処方されませんでした。

 結局放置するだけなら家庭で自然治癒を待っても同じですが、
 こういったお医者さんは信用できるのでしょうか?

 他の耳鼻科を受診した方がいいのでしょうか?」

一般的な回答としては、
原則として薬、特に抗生物質の処方は
腫れがひどい場合等に限られるため、
こういったケースは特別ではありません。

そのため、この件からヤブ医者であるという断定はできません。

むしろ保険の点数を稼ぐには、
色々な薬を出しておくほうが有利ですらあります。

その意味では、良心的というか、常識的な対応である可能性が高いです。

もちろん症状がひどいのに判断を誤っている可能性もあるため、
断定はできませんが。

少なくても、中耳炎で病院に言っても、
必ず抗生剤を処方されるわけではないと考えてください。

腫れがひどい時期に関しては、
ビニール袋等に氷水を入れて冷やすのもありです。

風邪の時に使うアイスノンでも代用できます。

通常、腫れは1日から3日ぐらいで引きます。

それまでの痛みの緩和策ですね。

また、中耳炎は鼻からの細菌感染が原因の病気なので、
鼻の通りを良くするために点鼻薬を出されることがあります。

この場合には、医師の指示に従って使用してください。

「耳が痛いのに鼻の薬を出してどうするんだ!」
と思うかもしれませんが、
スムーズに治すためには大事なことです。

現代医療は薬を中心に回っているので、
多めに処方してもらった方が得という風潮があります。

健康保険を使えば自己負担は1〜3割ですし、
わざわざ病院へ足を運んで
待合室で待たされた手間や時間を考えれば、
足りないという状態を避けたいのは気分的に分かります。

再び来院するのは面倒ですので。

その一方で、薬の害を気にして極端な拒絶反応をする人もいます。

西洋医学において、薬は切っても切れないわけなので、
通常の病院に行けば処方されるのは自然のことなのですが・・・

たしかに飲まなくていいのなら、
人工的な化合物を飲まないにこしたことはありません。

しかし、それも時と場合による、というのが実際です。

結局のところ、中耳炎の場合だけに限らず、
まずは医師との関係を作ることが大切です。

相手の腹の中が読めれば、それだけ安心できます。

と言っても、現実的に考えれば医師と膝を突き合わせて
話し込むにはお互いに時間が足りないでしょう。

繰り返し通ってかかりつけ医になってもらうのも、
すぐにできることではありません。

そうなってくると、最低限のこととして、
その薬を飲んだ場合のリスク、期待できる効果、
注意事項等は聞いておいた方がいいでしょう。

他にも気になることがある場合には、
その場で確認しておくことが基本です。

とは言え、どうしても後になってから思いつくこともあります。

まだ病院にいる時なら、
調剤薬局で薬を受け取る時に聞いてみると、
簡単な質問なら答えてくれる場合があります。

もちろん質問の内容次第にはなりますが、
望み薄だと思いながら一応確認してみるのもよいでしょう。

確実に回答が得られるというのは無理のある考えですが、
運が良ければ疑問が解決することもあります。