黄疸の症状が出たら余命数ヶ月の場合も

黄疸の症状を引き起こす原因の中には、
末期のすい臓がんや肝臓がんもあります。

これらの特徴としては治療をしても根治が困難で、
余命も数ヶ月、ひどい時は数週間になってから
発見されることがある点です。

「毎年会社の命令で健康診断に行ってるから
癌ならさっさと発見されてるはずだし、私は大丈夫ですよ」

そんな風に思うかもしれません。

しかし、すい臓は他の臓器に囲まれているという
位置関係の問題もあり、
レントゲン等の画像診断でも見落とされがちです。

現代医療であっても早期発見が難しい病気の1つなのです。

そのため、黄疸のように明確な症状が出ている場合には、
早期でもまあまあ進んだ状態でもなく、
末期に分類されるレベルのことが多いのです。

癌の場合は0期から4期にステージを分類し、
後ろに行くほど症状が進行していくことになります。
(実際はさらに細かく区分されます)

この4期は末期に近い意味合いになるわけですが、
すい臓がんの場合はここまで進行してから見つかることが多く、
癌の中でも厄介者なのです。

肝臓がんにしても兆候が見つかりづらく、
初期症状は皆無といえる病気です。

本人は健康なつもりで暮らしているのに、
病気は着々と体内で進行して手遅れな時期へと
進んでいることもあるのです。

もちろん、これらは黄疸の原因の一例であって、
まったく関係のない理由で症状が出ている場合もあります。

中には遺伝性の体質という場合もあるので、
放置しても健康面で大きな被害はないこともあります。

これは頭痛の場合で考えると理解しやすいかもしれません。

同じ頭が痛いという現象が起きていても、
その理由は風邪の場合もあれば、脳腫瘍の場合もあります。

半日も寝ていれば治るとか、
ちょっと抗生剤を飲めば数時間で良くなる場合もある一方、
命に関わったり、後遺症が残るリスクのある
病気の場合もあるのです。

これは腹痛の場合でも、吐き気や下血の場合でも同じです。

結果として現れる表面的な現象は同じでも、
根本にひそんでいる原因は様々です。

さらに言えば、
その原因とされる病気が起こる理由すら
俯瞰して眺めようとするのが東洋医療です。

そのため、西洋医学の分野では別々の疾患を
原因は1つとして治療することがあるのです。

少し話がそれましたが、
黄疸の症状は末期のすい臓がんや肝臓がん等が
関わっていることもあれば、
ずっと軽い病気がひそいんでいることもあります。

そのため、体の中で何が起こっているかは
病院で検査をしてもらう必要があります。

医師の視診だけでも素人判断より役立ちますし、
必要に応じた検査も行ってもらえます。

レントゲンやCTのような画像診断の他に、
必要であれば開腹して疑わしい組織の一部を切り取り、
生検を行うこともあります。

これは採取した組織を検査するものとなります。

たとえば、そこにがん細胞が含まれているか否かを
詳細に調べるわけです。

こういった判断を、
個人が外見上の特徴だけで下すのは不可能です。

専門的な知識・スキルのある医師ですら
視診や問診は判断材料の1つにしかできず、
必要に応じて専用の機材を使わなければいけないのですから。

中には余命がわずかというケースもありますが、
それは黄疸の症状が出た人の中でも一部の事例です。

全員がそうでもなければ、
大部分ということでもありません。

あまり不安になってほしくはないので、
この点は改めて強調しておきます。

楽観的になりすぎて放置するのも考えものですが、
過剰に悲観的になって未来を心配するのも
ストレスがたまって体のためになりません。

理想は楽観的に考えながらも、
悲劇的な事態も想定して行動することです。

が、言うは易し行うは難しなので、
そう上手くはいかないのも現実でしょう。

ということで、現実に折り合いを付けながらも、
黄疸の原因が分かっていない場合には
早めに病院に行ってみた方がいいでしょう。