体に良いことをする前に、不健康な習慣を捨てる

今よりも健康的な生活習慣を送りたいとか、
もっと活力のある体を取り戻そうと思った時に、
何をすれば体にいいかを考える人は多いものです。

たしかに、この観点で努力するのも価値があります。

しかし、実際のところはどうかと言えば、
すでに健康状態がボロボロである場合、
まずは問題点を改善していくことが必要になります。

たとえば、納豆は健康番組でも優良食材として
取り上げられることが多いのはご存知でしょう。

ならば納豆を毎日食べるようになれば、
それで食生活は健康的でしょうか?

残念ながら、そんなことはありません。

たとえば脂肪を取り過ぎて胃腸が弱っている場合、
いくら優れた栄養素が入ってきても上手に吸収されません。

口から入れても体に行き渡らずに排泄されてしまうのです。

これでは効果がないことは当然のことでしょう。

あるいはヨガや気功をやったとしても、
体が弱っている状態ではうまく気が循環しません。

むしろ過度な負担をかけてしまったり、
体の一部にエネルギーの滞りを作ってしまい、
体調を崩す原因になってしまうこともあります。

こういった場合には、もっと基本的なところ、
たとえば食生活や睡眠から改善する必要があります。

私達の基本的な感覚として、
運動は体に良いものであるというところがあります。

しかし、誰でもスポーツができるわけではありません。

たしかに中学生や高校生の場合、
持病や怪我を抱えていなければ体育の授業ぐらいなら
問題なくこなすことができます。

これが高齢者になったらどうでしょうか?

シニアスポーツというものはありますが、
元気に走ったり物を投げたり出来る人は例外です。

普通の人は小走りすら難しいですし、
歩くだけでも腰や膝に痛みを抱えていたりします。

では、これが年齢をもう少し下げていったらどうでしょう?

50代は?40代は?30代は?

明確な線引きが難しいことが分かるはずです。

特に体調を崩している時、
あるいは体力が落ちたと思っている時に
昔の感覚で運動をするのは無理な場合があります。

そんな時には軽い運動から始めつつ、
人間の体を作る食事も同時に見なおしてみましょう。

漢方の基礎である医食同源という思想は
現代においても十分に通用するものです。

むしろ、塩分・糖分・油の過多、食べ過ぎ、残留農薬、
直接的・間接的な遺伝子組み換え食品の摂取等、
医食同源という面からはますます難しい時代に突入しています。

いきなり高価なオーガニック食材や無農薬野菜を
食卓に並べるべきだとは言いません。

家計のやりくりとのバランスもあるでしょう。

ただ、栄養の偏りを正すとか、
そういったところから始めることはできるはずです。

白米を玄米に変えたりするのもいいでしょう。

まずはそんなところから
生活を見直してみてはいかがでしょうか?