以前に女性から聞いた話で、
偏頭痛の症状が出た日はコーヒーを何杯も飲むようにしていたそうです。
理由は単純で、そうするのがいいと聞いたから。
普段は1日に一杯飲むか飲まないかということですが、
薬のような気持ちで飲んでいたそうです。
良薬は口に苦しと言いますが、
コーヒーの苦味はまた話が違うような・・・
当然のこととして、
コーヒーを飲めば偏頭痛が治るというのは正確ではありません。
たしかにカフェインには鎮痛作用がありますが、
もともと痛み止めのみに特化した成分でもないので、
あくまで日常的な飲み物の中では効果的という程度で、
それだけに頼るのは無理があります。
体質によっては胃痛の原因になったりもしますので、
飲み過ぎは逆効果です。
この女性にも行ったことですが、
飲むにしても1日に2杯までを目安にした方がいいでしょう。
また、苦いコーヒーが好きではないため、
砂糖をスプーン3杯は入れていたそうですが、
これもよくありません。
砂糖にしろ、その他の甘味料にしろ、
体にとっては基本的にマイナスの効果を及ぼすことになります。
一部の甘味料は発がん性も指摘されていますし、
東洋医療的に言えば気の流れをとどこおらせて
体内の循環を深刻に阻害する要因となります。
偏頭痛がある時でも無理にコーヒーを飲まなくても、
紅茶や緑茶にもカフェインは含まれています。
そちらの方が飲みやすければ、お茶でいいでしょう。
実は紅茶の方がカフェインが多く含まれることは、
それなりに知られているところです。
この話をしたところ、その女性も喜んでくれました。
よほど無理をして飲んでいたようです(苦笑)
こういった民間療法の中にも的を射たものはありますし、
取り入れるのが悪いとは言いません。
ただ、程度を超えないというバランス感覚は必要ですし、
過剰に依存しないことも必須です。
体調が悪い時に手近な対策にすがりたくなる気持ちはわかりますが、
それでいいことはありません。
偏頭痛の場合、繰り返し訪れる症状であるため、
本格的な治療や休養を強いられるのは社会生活上も負担ですし、
どうにかして簡単な対策を求めてしまうのも、もっともです。
食べ物や飲み物に気をつければ治るとなれば、
比較的手頃ということになるでしょう。
しかし、鎮痛作用という意味で言えば、
コーヒーに含まれるカフェインの効果は限定的なので、
あまり期待しすぎないほうがいいと言えます。