子供の病気と誤解されがちな中耳炎ですが、
実際は大人でもかかることがあります。
頻度としては10歳未満が高いのですが、
20代以上になっても時々起こすものなのです。
中には自然治癒する場合もあるため、
本人も気付かずにスルーしているケースも見られます。
症状としては、耳の腫れの他、頭痛や高熱を伴うこともありますが、
これは必ず起こることではありません。
そのため、本人は特に意識していなかったということもあります。
子供の場合と違い、大人は体調不良も色々経験を積んでいますし、
自己申告で症状を言語化することもできます。
こうして自力で情報を得るために検索したり、
ウェブサイトや医学書を読むことも可能なので、
気付かなかったために重症化したりすることはまれです。
大人の中耳炎の場合、自己治癒を待つ場合もありますが、
症状がひどい時には抗生物質を用いることもあるため、
耳鼻科医の判断を受けることになります。
ご自身で行える対策としては、まず鼻の通りを良くすることです。
というのも、元々の原因が鼻を通して菌に感染したことなので、
鼻詰まりを放置すると状況が悪化しかねません。
逆に言えば、鼻水をしっかり体外に出すことで、
状況は改善しやすくなるのです。
誤解されがちですが、
中耳炎は耳の側から感染するわけではありません。
鼻を通って鼓膜の近くにある中耳が炎症を起こす疾患です。
そのため、鼻側のケアが必須なのです。
あとは風邪等の他の体調不良と合わせて起こる事が多いので、
そちらもしっかり治してください。
とは言え、忙しい現代人がゆっくり休養を取ること自体、
難しいのは事実です。
体を壊した事自体がプロ意識の欠如とみなされ、
懲罰的な叱責につながるという会社もあります。
まして大人の中耳炎というのは言葉の響きとして深刻さが足りないというか、
癌や肝炎等のいかにも重そうな病気とは違い、
どこか緊張感が不足しているところがあります。
とは言え、悪化していけば癖になることもあり、
慢性化することもあります。
そうならないように、
多少わがままを言ってでもしっかり治癒させてほしいところです。
それにしても、文字通り身を削ってまで働かなくてはいけないという環境、
これ自体が社会のためにプラスになるかと言うと、
明らかにマイナスになるでしょう。
社会も人体と同じで、
健康管理をおろそかにすれば病気になり、
予防に必要な金額よりも治療にかかる医療費の方が高くつきます。
東洋思想においては、
人体や組織や地球を相似形とみなすことがあります。
当初の軽い症状なら自然治癒が期待できても、
重症化すれば長期の療養や治療が必要になります。
そうなる前に手を打っておきたいものです。